眼精疲労
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疲れの原因は目にあるかも
目の使い過ぎは、全身に疲れや不調を感じることがあり、そのような状態を「眼精疲労」と言います。
眼精疲労は身体の倦怠感や頭痛、ひどいときは吐き気やめまいなどを引き起こします。
目は本来、遠くが見えやすく、近くを見ると疲れやすい構造ですが、
現代社会はパソコンやスマホなどの操作で目に負担がかかりやすく、眼精疲労を起こしやすいとされています。
このページでは、眼精疲労の原因や対処・予防方法について詳しくご紹介します。
眼精疲労の原因と症状について
眼球は目に映る映像を脳に伝える役割をする感覚器です。
目の仕組みで重要な役割をはたすのが「水晶体」と「毛様体筋」の働きです。
私達がものを見るとき、眼はカメラのレンズのような働きをする水晶体の厚さを調節し、ピントを合わせます。
この調節に関わっているのが「毛様体筋」という筋肉で、水晶体を引っ張ったり、緩めたりします。
遠くのものを見るときは、毛様体筋が緩まり水晶体を薄くすることでピントを合わせます。
一方、近くを見るときは、毛様体筋が収縮することにより、水晶体を膨らませることでピントを合わせます。
また目は表面が乾かないように、まばたきをするたびに涙が出る仕組みになっています。次に、目の疲れが起きる状況などについて、原因をご説明していきます。
目の疲れが起きる原因
日常生活で考えられる眼精疲労の原因には次のようなものがあります。
●頸椎のゆがみ
眼精疲労は、姿勢の悪さや背骨のゆがみ、特に「頸椎のズレ」が主な原因と考えられます。
不良姿勢で長時間座ると、首の骨がゆがんだり首の筋肉の緊張状態が続くことで、頭へ血管をつなげる椎骨動脈が圧迫されることがあります。
●頭蓋骨の硬さ
頭の骨、特に蝶形骨という骨がが硬くなることで眼精疲労が起こりやすくなります。
目につながる神経は、三叉神経という神経につながっています。
三叉神経は、脳から出て蝶形骨の穴を通って目につながっており、蝶形骨がゆがむことで神経が捻じれたり圧迫されたりするため、眼精疲労を引き起こす原因になります。
●視神経の働きの悪さ
目から脳への神経伝達機能を正常に保つには、視神経の働きが重要とされています。
視神経は目の奥にあるもので、「ものをみる」「を感じる」役割を担っています。
さらに、伝達機能の働きが悪くなることで眼精疲労が起こります。
目の疲れに関連して起きる身体の不調
眼精疲労は「目がかすむ」「ぼやける」「しょぼしょぼする」と言った目の症状だけではなく、次のような目以外の不調も引き起こすと考えられています。
●頭痛
一般的に眼精疲労が原因の頭痛は、片頭痛と緊張型頭痛の2種類と言われています。
眼の異常が肩こりや疲労を引き起こし、その心身のストレスから、片頭痛や緊張型頭痛になると考えられています。
また、スマホなどのディスプレイが発しているブルーライトが頭痛に影響を及ぼしているとも言われています。
●吐き気、めまい
眼精疲労によって、目がかすむ、ぼやける、などが起きると、肩や首が凝ることがあります。
●自律神経の乱れ
肩こりや首こりが酷くなることで、症状が現れることがあります。
ただし、日を追うごとに強くなっているとき、めまいがひどくて仕事ができないなどといった場合は、違う病気が潜んでいる可能性もあります。
その場合は医療機関で検査することをおすすめします。
●自律神経の乱れ
眼精疲労は自律神経失調症であらわれる症状の一つとされています。
「自律神経失調症」とは、身体をコントロールする自律神経の働きが乱れることで、さまざまな不調をきたすことを指します。
眼のピント調整や視覚情報の伝達には自律神経が関わっているため、自律神経が乱れることで目をはじめ身体のさまざまな箇所の不調につながるとされています。
眼精疲労の対処・予防法
●ホットタオルを使用
目の周りの血流が良くなることで、目に必要な栄養素や酸素がしっかりと行き渡りやすいため、目の疲れの軽減が期待できます。
眠る前や休憩時間などに、水に濡らしたタオルを絞って、電子レンジで加熱して眼を温めるのがおすすめです。
温めることで目のまわりの血行が良くなり副交感神経が優位になることで、筋肉の緊張がほぐれ、リラックスした気分になります。
また、目の疲れからくる肩こりなども、ホットタオルを肩に直接当ててみると、血行不良が改善されます。
●発熱がある場合は冷やす
寝不足や結膜炎によって目が充血している場合、目の中の血管が膨張している状態が考えられます。
炎症や充血を起こしている場合は、目や目の周辺を冷やすことで、血管や筋肉の収縮を促しましょう。
●ブルーライトカット
ブルーライトとは、目で見える光のなかでも波長が短く、眼の奥に届きやすい性質を持っているとされています。
ブルーライトの直視は目のピント調節機能に負担がかかるため、ブルーライトを長時間見ると目が疲れやすいと言われています。
対処法としては、ブルーライトカット機能付きのコンタクトやメガネで光を軽減することをおすすめします。